2022年5月11日
横浜市金沢区釜利谷の白山道を朝比奈から金沢文庫・称名寺へと歩きました
白山道は釜利谷南から金沢文庫へと続く道
鎌倉時代以来、鎌倉と金沢・称名寺を結ぶ軍事的にも経済的にも重要な道だったそうです
金沢北条氏、畠山重忠と畠山重保の親子にゆかりのある地で史跡もあります
そして、昔の白山道の雰囲気を残した古道も残されていて、実際に登り降りすることができます
Contents
白山道 古道 釜利谷の谷の奥 横浜金沢
白山道 釜利谷南の谷あい
横浜自然観察の森の市境広場から朝比奈へと降りるハイキングコースの途中の景色です
東京湾、房総半島、横須賀夏島の工業地帯が望めるところ
手前の釜利谷西の住宅地に続く木々は関東学院大学の金沢文庫キャンパスです
キャンパス内の右手には野球場(ギオンパーク)、左手には大学の建物がみえています
野球場と建物の間の先は急坂で釜利谷南の谷になっていて金沢文庫へ通じる白山道があります
![釜利谷の谷](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111451.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
ハイキングコースを降りたあと、左にまわって釜利谷西から関東学院大学キャンパスの北側の道を通り、白山道の古道入口付近へと降りてきました
釜利谷南の白山道の突き当たりです
車はこれ以上入ることはできません
フェンスの先は貯水池で、その先の高台が関東学院大学キャンパスです
![白山道奥 貯水池](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111723.jpg?resize=1024%2C772&ssl=1)
キャンパスの地図では野球場と建物の間の下、緑が濃くなっいる部分が突き当たりの先ですね
![関東学院大学金沢文庫キャンパス](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111569.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
突き当たりの貯水池のフェンスの前を右に行くとキャンパスのある高台に登る階段があります
ここを降りてきました
![白山道奥 関東学院大学階段](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111620.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
階段の前から野球場のフェンスと照明が見えますが、キャンパスがけっこう上にあることがわかります
階段もちょっと長いです
このあたりから急に谷が始まっているのですね
![釜利谷の谷 白山道奥](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111625.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
白山道 古道 入口
![白山道 古道入口](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111634.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
貯水池のフェンスを左手に行くと白山道古道の入口があります
文字が判別しにくくなった横浜市の案内板があります
・この山道は六浦と鎌倉をむすんでいる鎌倉古道の一つ白山道の一部です
・急な山道となっていますので十分注意してご利用ください
・動植物を大切にしましょう
・ゴミは持ち帰りましょう
と書いてあります
![白山道 古道](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111629.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
周りが木に覆われている小さな入口です
入口に入ると、とたんに雰囲気が変わりますよ
上り口の石が階段になっていないので足元に気をつけてください
![白山道 古道入口](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111636.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
白山道 古道の雰囲気が残っています
入口から入るとすぐに古い道の雰囲気になります
鎌倉古道の白山道の一部が残されているということがわかります
![白山道 古道](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111639.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
上にある白山道奥公園まで急な坂を登って行きます
それほど長い道ではないですが、急な山道です
![白山道 古道](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111645.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
貯水池が木の間に見えますが、崖のような坂に囲まれたところです
![白山道 古道](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111647.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
登り切るまでずっとこんな感じです
![白山道 古道](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111657.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
フェンスで通行止めになっていますが分岐がありました
貯水池のほうへ急坂を下る道のようです
住宅地の造成工事の前の発掘調査で3つの古道の尾根道がみつかっているそうですが、古道の尾根道のひとつなのでしょうか?
![白山道 古道](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111659.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
もう少し登ると釜利谷やぐら遺跡・白山道奥公園です
![白山道 古道](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111664.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
白山道古道を白山道奥公園まで登り、釜利谷やぐら遺跡と公園のまわりを少し見てから、古道を降りました
白山道古道へバスで行く場合は、釜利谷南公園の前に白山道バス停があり、金沢文庫駅からのバスがあります
白山道古道入口と白山道バス停の間は1kmくらいの平坦な道です
白山道 【Google Map】
【住所】 日本、〒236-0045 神奈川県横浜市金沢区釜利谷南2丁目45
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白山道奥公園 釜利谷やぐら遺跡
白山道古道の上にある白山道奥公園です
そして、白山道奥公園付近の丘陵は釜利谷やぐら遺跡と呼ばれるところです
白山道奥公園 釜利谷やぐら遺跡
![白山道奥公園](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111686.jpg?resize=1024%2C737&ssl=1)
白山道奥公園の広場の奥にやぐらがあります
やぐらから下に白山道の古道が続いています
![釜利谷やぐら遺跡](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111675.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
こちらのやぐらは釜利谷やぐら遺跡・11号やぐら
この一帯が釜利谷やぐら遺跡です
9基のやぐらが調査されたそうです
釜利谷南の谷の崖沿いは住宅が並んでいますし、普通にみられるのは11号やぐらくらいですね
他のやぐらは崖面のもっと低いところに掘り込まれていたと書いてあります
鎌倉時代に創建された東光寺の歴代住職の墓や畠山重忠の墓所と伝承される供養塚も調査されたそうです
![釜利谷やぐら遺跡](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111666.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
11号やぐらには不動明王が納められています
招き猫も納められていました
![釜利谷やぐら遺跡](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111669.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
白山道 古道と畠山重忠の墓所伝承地
![釜利谷やぐら遺跡](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111678.jpg?resize=1024%2C687&ssl=1)
白山道奥公園にあった横浜市教育委員会の説明板です
釜利谷やぐら遺跡のこととともに白山道古道についても書かれています
宅地造成前の発掘調査で白山道の尾根道が3本みつかっています
そして、現在通ることができるのは3号尾根道です
東光寺歴代住職の墓や畠山重忠の供養塚は1号尾根道のほうだそうです
![白山道古道尾根道](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111691.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
1号尾根道はこのあたりの崖でしょうか?
白山社のほうから見てみました
![白山道古道尾根道](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111767.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
白山道奥公園のある場所は、横浜市金沢区高舟台の高台の住宅地の西、横浜市金沢区釜利谷南の西端です
白山道奥公園 【Google Map】
【住所】 日本、〒236-0045 神奈川県横浜市金沢区釜利谷南2丁目58
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白山道 鎌倉から朝夷奈切通し 金沢・称名寺への要道
白山道は鎌倉から朝夷奈切通しを通り、金沢・称名寺とを結ぶ道だったとのこと
朝夷奈切通しから白山道古道までどのように通じていたのでしょう
![朝夷奈切通し](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P2253103.jpeg?resize=1024%2C768&ssl=1)
白山道 鎌倉 朝夷切通しから金沢・称名寺への道
釜利谷南公園・白山道バス停の近くにある釜利谷地域ケアプラザの横の壁にこの地区の史跡案内板があります
福祉施設周辺の史跡案内として、この地区が鎌倉にとって経済的にも軍事的にも重要な場所だったことが書いてあります
1234年 北条義時の子の北条実泰が釜利谷に隠居
1241年 朝夷奈切通し工事、六浦道整備
1305年 瀬戸橋開通
北条義時の孫にあたる北条実時が称名寺の近くに金沢文庫を創設したのが1275年
称名寺と金沢文庫のあるところが金沢北条氏の本拠で、北条氏や鎌倉幕府要人が鎌倉と金沢を白山道を利用して行き来していたと考えられます
![白山道 六浦道](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111828.jpg?resize=1024%2C754&ssl=1)
かつては金沢八景から金沢文庫の一帯まで海で、金沢八景駅の近くにある瀬戸橋が開通するまでは、朝比奈から山越えして谷へ降りて遠回りする白山道も六浦道とともに要路でした
![白山道 六浦道](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111829.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
白山道への道 六浦道から鼻欠地蔵を北へ
朝夷奈切通しから白山道への道ですが、朝比奈の六浦道沿いにある鼻欠地蔵の説明に、釜利谷へ通じる道のことが書いてあります
上記の横浜市の案内図でも朝比奈から鼻欠地蔵を通り、山越えして釜利谷へ通じる道が書いてあります
鼻欠地蔵から現在の朝比奈北市民の森へ入り、高舟台の入口から住宅地へと抜ける道に近いです
朝比奈北市民の森から高舟台の住宅地の中を通れば、白山道奥公園へ行くことができます
白山道の西の突き当たりの先は、現在、関東学院大学キャンパス、釜利谷西住宅地、横浜横須賀道路朝比奈インターチェンジです
そのため現地に行ってみるまでは白山道は途中で閉ざされてしまったのかなと思っていたのですが、山の一部は住宅地として造成はされたものの道は通じているように感じました
朝夷奈切通しから白山道へ至る道は、
朝夷奈切通しー上総介塔-鼻欠地蔵ー朝比奈北市民の森ー高舟台ー白山道奥公園ー白山道古道
という山越えルートだったのではないでしょうか?
鼻欠地蔵 【Google Map】
【住所】 日本、〒236-0034 神奈川県横浜市金沢区朝比奈町
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白山道への道 朝比奈北市民の森ハイキング
![常林寺跡](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P2253047.jpeg?resize=1024%2C768&ssl=1)
こちらは上総介塔の近くの山際にある常林寺跡です
この脇からも朝比奈北市民の森に入ることができます
![朝比奈北ハイキングコース](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P2253054.jpeg?resize=1024%2C768&ssl=1)
朝比奈北市民の森の入口は朝比奈料金所の近くにもあります
朝比奈北市民の森の地図はこちらをご覧ください
上総介塔と常林寺についてはこちらもどうぞ
白山道奥磨崖仏
白山道奥には白山道を見守るように磨崖仏があるそうです
白山道奥磨崖仏 釜利谷の谷 白山道の奥
![白山道奥磨崖仏](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111722.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
釜利谷南の白山道の突き当たりにある金沢区役所の看板です
白山道奥磨崖仏があることが書いてあります
![白山道奥磨崖仏](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111726.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
4mくらいあると書いてあるのですが、住宅の裏の崖のどこにあるのかはよくわかりませんでした
![白山道奥磨崖仏](https://i0.wp.com/boccitabi.yokohama/wp-content/uploads/2022/05/P5111718.jpg?resize=1024%2C809&ssl=1)
白山道奥磨崖仏 【Google Map】
【住所】 日本、〒236-0045 神奈川県横浜市金沢区釜利谷南2丁目44−40
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白山道 畠山重忠・畠山重保ゆかりの地ハイキング
白山道 畠山重忠供養 東光禅寺
東光禅寺は鎌倉の大塔宮・鎌倉宮の場所にあった東光寺がこの地に移されたことがはじまりとされています
東光寺の開基が畠山重忠と伝わっていて、畠山重忠の供養塔があります
白山道 畠山重保墓 六郎ヶ谷 六郎橋
釜利谷南公園、白山道バス停の近くにある六郎橋
そして近くの六郎ヶ谷にある伝畠山重保墓
畠山六郎重保の六郎の名がこの地に残ります
重保は由比ヶ浜で三浦義村に切られたのでなく、この地まで逃れてから自害したという伝承があります
白山道 ハイキング・ウォーキング 横浜 鎌倉 日帰り観光
白山道奥を歩いた後は、白山道を金沢文庫駅、県立金沢文庫、称名寺へと歩きました
4kmくらいの距離で、ほぼ平坦な道です
金沢文庫の手前に少し坂がありましたが、おすすめのお散歩、ハイキングコースですね
日帰り観光 ひとり旅
お寺、神社、史跡、歴史、ゆかりの地を歩く